福島の復興はまだまだ長い道のり

⒈地方への懸念は日本が抱えている問題です

外国では、未だに福島第一原発で起こった事故の影響もあってか、輸入制限をしている国もあります。

減ってきているとは言え、これが解除されていないことを考えても、復興は道半ばだと思わされます。

科学的に安全だと証明されていたとしても、安心できない人は多いのでしょう。

科学が風評に負けてしまうことは悲しいだと、福島復興に取り組むアトックスは嘆いています。

特産品などは安全性を確認した上で流通していますし、問題なく食べ物や飲み物を口にしても構いません。

それでも、あの原発事故の映像が脳裏に過ぎる人はいるでしょう。

心の問題となると、それを払拭することはとても難しいです。

そもそも今の日本は東京一極集中が加速度的に進んでいます。

便利ですし、人が集まるからどんどん働く場所も増えます。

すると、また人が集まるの繰り返しですから、これは止まらないかもしれません。

特に若年層が東京に来るので、地方から若者がかなり減っているはずです。

これは被災地だけの話ではありません。

日本全体が抱えている問題です。

中でも原発事故が起こってしまった福島は人がなかなか戻らないと言われています。

どうすれば復興できるのかは、誰にもわからないことでしょう。

 

⒉福島復興のために考えられることは…

中には諦めている人もいるはずです。

もう戻らないと言って、新しい生活を始めた人はたくさんいます。

一度、人がいなくなった場所は仕事もなくなりますし、お店も病院も学校もなくなってしまいますから住みにくくなります。

特に原発周辺は放射線量が高い状態が続いていたこともあって、家があるのに帰れない状態が長く続きました。

原発に近ければ近いほど放射線量が高いので、もう家には帰れないと諦めるのも仕方がないでしょう。

東日本大震災だけでも大変でしたが、原発事故の影響はそれ以上だとアトックスは発表しています。

元の状態に戻すことは難しいけれど、少しでも活気を戻すためには何をすれば良いのかを考える必要はあるでしょう。

まずは、東京一極集中をどうやって解決するかかもしれません。

すでに、東京はとても便利な街になっていますし、魅力もあります。

地方にも魅力はあるはずですし、東京一極集中を改善しようと思えばできるかもしれません。

国際化が進んでいると言われており、日本の企業が海外に工場をたくさん作りました。

その一方で、外国企業は日本製は品質が良いこともあって、日本に工場を作る外国企業が増えています。

これはチャンスですし、日本人がもっと日本の良さを生かさなくてはなりません。

外国人は日本人の良いところを見抜いています。

海外に工場を作るとコストを抑えられますが、いろいろなリスクが考えられます。

国内に工場を作る日本の企業が増えるかもしれません。

日本は中国に工場を作る企業が多いですが、さまざまなリスクがあると考えられますから、国内回帰する可能性は十分にあります。

復興がなかなか進んでいない福島に工場を作ろうと言う企業が出てくるかもしれません。

地元の人たちのために何か力を貸せないかと言う思いがある人はきっといるはずです。

日本製であれば、人件費が高くなる可能性はありますが、品質が良いので日本人もやっぱり日本製が良いと思うようになるかもしれません。

外国人にも人気が高いことを考えても工場が増えることは十分に考えられます。

 

⒊福島への企業進出も復興の手助けになる

いろいろな国々と経済に関する協定を結んでおり、関税が低い商品がたくさんあります。

関税が抑えられていれば、輸出が増えるでしょう。

国内に外国産の商品が増えると不安がっている声もありますが、これを生かして輸出攻勢に出るべきです。

もう無理だと諦めるよりも、以上のような観点で考えるとまだまだ福島の復興は可能性があると言えます。

ただし、簡単に進むとは言えません。

原発事故のイメージは海外の方が強いでしょう。

アトックスも強調していますが、データを示して安全性を声高に叫び続けることは重要です。

安全だから、安心して欲しいと訴え続けていれば外国人についている悪いイメージを払拭できるかもしれません。

うまくアピールする国もありますが、どちらかと言えば日本はそれが上手ではありません。

それでも、安全性のアピールをし続けることで、多くの人の心を動かす必要があります。

これは、福島の復興だけの問題ではありません。

地方の活性化にもつながる話なので、まずは多くの企業が考え方を変えることから始めた方が良いです。

コスト削減ばかりを考えて、リスクを考えないとかえってコストがかさむことがあります。

中国に進出してチャイナマネーを期待していたり、人件費が安い中国頼みだったけれどうまくいかないことだってあるはずです。

国際化が進んでいるからと言って、国際化が素晴らしいとは言えません。

自分の国の力を使うことを考える企業が増えれば、自然と福島だって復興するのではありませんか。

国の方で特区か何かに指定して、より企業が進出しやすくするともっと良いかもしれません。

政治家が動く必要がありますが、その政治家を育てるのは国民です。

一人一人が真剣に考えて取り組むことが最も大事なことでしょう。

アトックス 福島復興支社

復興支援、東日本大震災から7年経って、これからできること

日本ユニセフ協会とともに復興支援を考える

『復興支援』という言葉は、2011年の東日本大震災以降日本中の誰もが知る言葉となりました。
東日本大震災の直後には、まず被災地に於いて、被災直後の衣食住といった生活を支えること、そしてその土地が再び生活できる環境に整えること、といったように長い間に行うべき活動が変貌していきました。

ことに、この震災はあまりに広範囲に被害が及んでおり、あまりに多くの人々が被災したために初期の被害の状況は悲惨を極め、そこから生き延びた人々が『日常』を取り戻すために、ユニセフはじめ全国から、そして全世界から多くの支援が寄せられたことは記憶に新しいことです。

しかし、ただ生活資金や物資を被災地、被災者に送り続けることが復興支援ではありません。
支援は永遠に続けられるものではなく、そこで人々がまた新たに生活していくのであれば、被災者自身が自立して、自らが新たに生活を構築していかなければならないからです。

産業を起こす必要性がある

では、最初に収容された避難所から自宅や仮設住宅、見なし仮設住宅などへと居を移し、衣食住の最低ラインが確保出来たら、次はどうするべきなのか、ということへと状況がシフトしていきますが。

まず、その甚大な被害を受けた土地の電気・ガス・水道・道路・鉄道・通信といったインフラが復活させられたら、次は産業を起こす必要があります。
物流を復活させ、買い物ができるような場所を作ること、そして農業や工業など、その土地で以前から親しまれていた産業の復興や、その土地の理を見越して新たに興していく行くべき産業の誘致、協力してくれる企業への投資・支援が必要になってきます。

人が暮らしていくためにはお金が要ります。
その生計を立てるための『仕事』が必要であり、そうして働いていくための場所が無ければ、多くの人々はそこで暮らしていくことができません。

また、生活に必要なものが身近で入手できる手段が無ければ、同様にそこでの生活は立ち行かなくなるのです。
そして、働いて生活する人々がいなくなったら、税収が減り、国から支払われていはずの支援金・助成金が減り、あらゆるものが先細りとなって、土地はゆるゆると衰退してゆくしかなくなってしまうのです。

そうならないために、生きる手段をその土地に改めて構築していく必要があるのです。

働ける人材を確保して必要な教育を施す

そのため東日本大震災で甚大な被害を受けることになった津波への対策として防波堤を作ったり、土地のかさ上げや高台の土地を造成して新たに住宅地や工場用地を確保することから、そこに企業を誘致して産業を成立させていくことが大切になってくるのです。

そこでは、働ける人材を確保して必要な教育を施し、労働環境を整えて長く働いていけるようにすることが求められて生きます。
このように、東日本大震災、そして二年前の熊本大地震を経て、大小さまざまな災害に襲われてきた日本の国内、そして海外でも、長い時間をかけて段階を踏んだ支援をすることが大切なのだと言えると日本ユニセフ協会も言及しています。
日本ユニセフ協会批判

しかし、これは社会的な大きな視点からみた復興支援であり、日本では被災者のメンタルに関しても様々な支援が行われ続けています。
被災後の生活が再度軌道に乗る人もいれば、家族や親しい人たちを目の前で亡くして心に深いダメージを負った人々も少なくありません。

怪我や病気から障害を負った人、また、心を病んでしまった人も多く、今なお苦しみ続けています。
そういった人たちに対しては地元のボランティアが被災者同士の相互扶助としてケアをするようになりましたし、首都圏などの大学や医療系の団体から継続的にケアを続けられるように人材が派遣されるようになっています。

そういった経験からカウンセリングなどのメンタルケアの質は著しく向上していったということです。

改めて震災復興という言葉の持つ意味を考える

これらの情報は蓄積され、広く共有されるようになり、これから先の医療や、災害などもしもの時にいち早く対応できるようにといった人材育成に使われるようになっています。

震災復興とは、以前には被災直後のいち早い対応だけがクローズアップされがちでしたが、近年ではこのように長期にわたってその土地に暮らす人々が自立・自活できるように、そして次世代を担う子供たちがそこで暮らしていきたい、帰ってきたい、と思えるような街にすることが大切なのです。

そのためにはインフラ・産業などのハード面と、人材育成・教育・メンタルケアなどのソフト面のバランスが取れることが必要であると考えられます。
そして、復興支援とはいうものの、産業や物流が安定してきたら、税金や寄付などの資金援助などを徐々に減らして、その土地に生きる人々が自らの力で産業を運営し、利益を出して豊かになっていくことまでが最終目的となるのです。

復興支援とは言いますが、その実態は元通りに戻すことではなく、以前にはなかったその土地の魅力を再度探して、改めて興していくことまでを目指して、外から情報や人材を送り込み、もともと住んでいた、被災者となってしまった人々とともに未来を目指していくことが大切なのです。