赤ら顔とも言われる酒さの原因と治療

最終更新日 2024年10月28日 by aheadm

「酒さで長年悩んでいる」
「酒さの治療法を知りたい」
「酒さを治療してくれる皮膚科を探している」

年齢を重ねるとなんとなく顔が赤い状態になり、お酒に酔っているのではないかと思われることもあります。
このような状態は酒さと言い、顔の中央付近にある頬や鼻に症状が出てしまいます。
別名赤ら顔とも言われており、慢性の皮膚疾患となります。
酒さはアルコールばかりが関係しているわけではありません。
紫外線やダニなどの刺激を受けることにより、発赤や炎症が生じ、皮膚の状態によっては細い血管が見えることもあります。
さらにストレスや薬の副作用、長期間ステロイド剤を外用薬として使用した場合にも起こりやすく、様々なことが要因となって症状が現れてしまいます。

参考/酒さ 治った人

酒さは原因もなく根本的な治療法もない

原因がないため、根本的な治療法もなく、程度に合わせて薬を使用するしかありません。
酒さは中高年になると現れるので、見た目から判断されて仕事に支障が出ることもあります。
どんなに説明をしても受け入れてもらえないことも多く、次第に説明をするのが億劫になり、諦めてしまうかもしくは人前で話すのを控えるようになってしまうかのどちらかです。
あまりにもひどい炎症が出ている場合は他の人も気が付くため、からかわれることがないのですが、症状が軽い場合はどうしてもからかいの対象となることがあり、それがストレスとなってさらに症状を悪化させています。

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酒さには1期から4期まである

酒さには1期から4期まであり前駆期と言われる1期はチクチクとし、頬と鼻の皮膚が赤くなります。
血管期の2期は毛細血管拡張とも言われ、皮膚が赤くはれたように見え、近くに行くと細い血管が皮膚のすぐ下に見えます。
3期は炎症が進んだ時期であり、吹き出物ができその中には少しの膿も確認できます。
吹き出物だけならば目立つことはないのですが、もともと皮膚が赤くなっているところに吹き出物ができてしまうので、遠くからも目立ってしまいます。
進行期である4期は、鼻の周辺の皮膚が厚くなってしまい、いわゆる団子鼻のようになります。
大変痛々しく、やけどをしたかのようにも見えます。
なお酒さは顔だけに現れるように感じますが、実は目に生じることもあり、結膜炎や瞼の炎症、角膜炎や虹彩炎を引き起こします。
かゆみや目の中の異物感も現れることが多く、目の回りが大変赤くなります。

酒さの治療法の基本

酒さの治療法の基本としてどのような時に症状が現れるかを考えます。
陽の光を浴びて出てしまう場合は日焼け止めクリームを使用するのが良く、アルコールであれば摂取をしないなどの対策を講じます。
もともとダニなどにアレルギーがある場合も定期的に部屋を掃除するなど生活習慣を見直さなくてはなりません。
そのうえで肌にぶつぶつができてしまいなかなか治らない場合は抗炎症作用のある内服薬を服用する、外用薬を使用して炎症を抑えるなどの方法をとります。
外用薬は長期にわたりステロイド剤を使用していない場合に適しており、ステロイド剤を長く使っている場合はメトロニダゾールなどを使います。
なおメトロニダゾールは世界的に使用されている薬ですが、日本では保険の対象となっていません。
そのため使用する場合は自費診療となってしまうので注意が必要です。

フォトフェイシャルで症状を改善していく方法が注目されている

団子鼻のようになってしまった4期では薬を使用してもなかなか良くならないので、削皮術もしくは組織の切除を行うようになります。
近年では内服薬や外用薬のほかに、フォトフェイシャルで症状を改善していく方法が注目されています。
この方法は欧米で実際に行われており、症状が軽くなったと高く評価されています。
フォトフェイシャルではIPLと呼ばれる光を当てることにより改善へと導く方法であり、痛みなどはありません。
いろいろな美容方法があり、どれも効果が高いです。

Vビームと呼ばれるレーザーを照射する治療法

また原因はないものの必要以上に増えてしまった異常な血管が原因となっていることもあるので、Vビームと呼ばれるレーザーを照射することもあります。
この方法では異常な血管を破壊していきますが、もともとの血管は破壊されることはなく、安全に行える方法です。

ポテンツァと呼ばれる方法

光を当てるほかに、ポテンツァと呼ばれる方法もあります。
これは機械についているごく細い針で肌表面に細かな穴をあけて針から高周波を照射し、炎症を抑えていきます。
細かい穴をあけるものの痛みはさほどなく、気軽に行うことができるのですが、1回の施術で良くなることはなく4週から6週に1回、合計3回ほど施術をしなくてはなりません。
さらに施術をした後はスクラブ入りの洗顔料は使用することはできず、紫外線もしっかりと防御する必要があります。

まとめ

様々な方法がありますが、やはり日常からスキンケアをしっかりと行うことが大切です。
紫外線に浴びると症状が悪化することはわかっているため、紫外線対策は徹底的に行ってください。
また刺激の強い化粧品を避けて保湿剤で十分に肌に潤いを持たせることも行います。
特にお風呂上りは乾燥しがちになるので、意識して行う必要があります。
食事は熱いものや刺激物、アルコールやカフェイン、シナモンも避けるようにします。