音大卒業生の進路と大学を選ぶ方法とは

最終更新日 2024年11月26日 by aheadm

一般的に進学先の大学を選ぶ場合は、その大学に設置されている学部・学科の他にも進路先や実績などを比較・検討する必要があります。
文系や理系の多くの学部であれば、大学院の進学率・上場企業への就職実績・卒業生の各種国家試験の合格率、などを確認することができます。

 

芸術系の大学の卒業後

進学率や就職実績は具体的な数字で比較をすることができるので、簡単に大学の実力を知ることができるでしょう。
これに対して芸術系の大学であれば卒業後に特定の会社・学校などに就職せずに、個人で芸術家として活動をしたり音楽教室を経営して成功を収めている人もたくさんいます。
このため、芸術系の学部に進学する場合は、就職実績などの数値で大学の実力を比較することはできません。
このため、口コミや世間一般の人々が考えるようなイメージで大学を選んでしまうケースが少なくないようです。
音大を目指す高校生であれば、卒業生の進路や大学を比較するポイントをきちんと押さえておくことが大切です。

 

音大卒業生の進路のパターン

音大卒業生の進路ですが、学校や音楽教室などで音楽を教える・演奏家や歌手として活動をする・企業に就職して音楽関係の業務に携わる、の3パターンがあります。
ほとんどの方は、学生時代に音楽の授業で音大卒業生と接した経験があるでしょう。
学校の教師になることを目指して教育大学の音楽系の学部に進学して音楽を学ぶ人もたくさんいます。
大学で音楽を学んだ人の中には、卒業後に演奏家や歌手として活動をする人も少なくありません。
音楽を教える傍らで、個人的に音楽活動をする人もいるようです。
演奏家や歌手として活動をして有名になれば多額の収入を得ることができますが、実際は無名の音楽家がほとんどです。
有名になることができなくても各種演奏会で依頼をされたり、結婚式場や葬儀社の依頼を受けて結婚式やお葬式などで演奏をして収入を得ることができます。

 

チャペルウェディングで聖歌隊のアルバイトをして稼ぐ人も

声楽科の卒業生であれば、チャペルウェディングで聖歌隊のアルバイトをして稼ぐ人もいます。
ちなみに最近は無宗教のお葬式が注目を集めていて、菩提寺の住職を呼ばずに音楽家を呼んで演奏を行う音楽葬が執り行われることもあるようです。
最近はインターネットの動画サイト上で活動をしている音楽家もたくさんいて、自宅のピアノを使って録画した動画をアップしたり、生配信をする人もいます。
動画サイトにアップして一定の再生回数に達すると、スポンサーがついて広告料収入を得ることができます。
音楽系の動画は同じ人が何度も再生をするので、再生回数を稼ぎやすいという特徴があります。
動画投稿サイトで有名になってある程度の実力が認められるようになれば企業の宣伝や演奏会の依頼が来ることもあるので、学校を卒業してから音楽家として活動を開始するための足がかりにすることができます。

 

企業に就職をして音楽関係の仕事に従事する人もいる

音大の卒業生の中には、企業に就職をして音楽関係の仕事に従事する人もいます。
例えば、ゲームやアニメの制作会社に就職して使用する音楽の作曲・編曲をしたり、生活家電・目覚まし時計・駅メロの制作をするといったケースもあります。
目立たないような場所でも身近な場所で音楽は多く用いられていて、無名の作曲家が才能を生かして活動をしています。
音大卒業生の進路先や仕事内容は、演奏家や歌手などのように目立つものばかりではありません。
目立たない場所でも、音楽家として活躍の場があるということを知っておきましょう。
大学で音楽学ぶことを志す学生であれば、進学先を選ぶ必要があります。
大学ごとに難易度や学費に違いがあるので、自分のレベルに合った学校を選ぶことが大切です。
それでも多くの大学が存在するので、学びたい内容や学習環境・大学の実績などを考慮する必要があります。

 

国内外で開催される音楽コンクールの入賞実績と練習環境

一般的に芸術系の大学は実力や評判が分かりにくい面がありますが、音楽系の学部を選ぶ際はいくつかのポイントをチェックするようにしましょう。
大学選びの際にチェックすべき点は、国内外で開催される音楽コンクールの入賞実績と、練習環境です。
国内外では音楽コンクールが開催されていて、多くの大学生や卒業生も参加しています。
コンクールの入賞実績者の数を比較すると、大学のレベルや実力を判断することができます。
国内の芸術大学でコンクールで入賞者が多い大学として東京芸大や京都市芸大が有名ですが、他の大学でも実績を残しています。
例えばピアノであれば、桐朋学園・東京音大・武蔵野音楽大学などで入賞者が多いようです。
芸術系の大学を選ぶ際は、学校の設備や練習環境をチェックする方法もあります。
楽器を練習する場合は防音設備が整った場所が必要で、自宅や下宿で練習をすることは難しいからです。

 

まとめ

大学は音楽を学ぶだけでなく、練習をするための場所でもあります。
大学の設備をチェックする方法は、オープンキャンパスに参加することです。
大学の授業以外にも、自主的に楽器や歌の練習ができる設備が整っていることを確認するようにしましょう。

 

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